予防連合からの技術的な支援のもとにより近代的なかれは対策計画を「新結核対策計画New National Programme(NNP)」を立案し、1986年から実施に入った。この計画は以下の4原則に基づいたもので、これによって従来の臨床的な色彩の濃いアプローチが一掃された。1995年新たに所長になったDr Nguyen Viet Coも従前の政策を継承している。 1) EPIの中でのBCG接種 2) 喀痰塗抹検査による診断 3) 外来中心の標準化処方(当初Fox regimenと呼ばれた3SHZ/6S2H2方式、1989年以降は短期化学療法を部分的に採用、治療評価にコホート方式を導入) 4) PHCへの統合 このNNPは他のプログラムと同様、最末端の自治体であるコミューンとの契約によって実施されるが全国的に約80%に普及しているとみられる(ただし別の資料によればこの普及率を1986年22%、88年49%、90年66%としている)。 3) NTP組織 上に記述した行政機構にしたがって結核対策の機構を記述する。 (1) 中央政府 結核呼吸器疾患研究所:全国の結核対策の立案・実施・研究・訓練の中心である。 政府保健省には他の国のような直接の結核担当部局はなく、行政的な責任もこの施設がもっている。ただし南部諸県の活動の技術的な監督・支援はホーチーミン市のPham Ngoc Thach結核肺疾患センターが責任をもっている。 中央結核病院:上記結核研究所とセンターとである。 (2) 県 結核センター:153ヶ所。 県保健部に所属するが、技術的にもまた物質的にも結核研究所の指揮下にある。郡結核課要員の研修・業務の監瞥をする。場合に拠ってはさらにコミューンを指導する。 県結核病院:20県にある。 (3) 郡 郡結核対策課:全国567の郡に対して518ヶ所設置されている。 郡の一般保健サービス部局に属し、人口10万当り最低3人の要員がその任に当たる。 この課は4種の重要な機能をもっている。 ?喀痰塗抹検査による患者発見、発見後の患者の速やかな受療指示 ?コミューン・ヘルスポストでの患者自宅付近での監督下外来治療の組織化。
前ページ 目次へ 次ページ
|
|